賞味期限



賞味期限がもうすぐ切れてしまう。
と、私は思っていた。

去年あたり知り合った、とても仲良しさんのお友達。
話も合うし、趣味も似ているし、さりげなくやさしいからかなりいいセンいっているような気がするのだけれど。

何か最後のひとつが。

最後、何かひとかけらが。

確実に足りないと思ってしまう心に嘘はつけないからってずっと保留にしてきた私の気持ち。

彼についての気持ちに。

もうすぐ賞味期限がきてしまうような気がする、と。
私は思っていた。


きっとたぶん疲れてしまったんだ。
宙ぶらりんな自分の気持ちに。
何もなさ過ぎて。
友達としての居心地がいいこともあって。
疲れてしまったんだ。


賞味期限のその前に、何とかしたいのだろうか?


それともこのまま、賞味期限を迎えてしまうのだろうか?


どうしていいのかわからなくて、今日も何気なく携帯電話を見つめる。


何を期待してるんだろう?

つづく



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